知恵と情熱で上司を説得!|テレ東「中の人」ファイル
今回は、14年間スポーツ局に所属し、4年前に入社以来初めての異動を経験した倉地さんです。スポーツ選手との写真がたくさんあって羨ましいです〜
File.19 倉地 啓太
所属:営業局 営業推進部
仕事内容:営業の「調整人」。クライアントが今、何をテレビに求めているのか。CMや番組への提供を通じて、何を実現させたいと考えているのか。それらを、各スポンサー担当からきちんとキャッチし、どのようにセールスに繋げることができるのかを模索します。
「ピンチはチャンスに」精神
Q1.テレ東のどんなところが好きですか?
みんな、地味に「熱い」です。
入社から14年間、スポーツ局で番組制作を担当していましたが、人や予算がないなんて、当たり前という世界観。
それでも知恵と情熱で上司に掛け合い、企画意図や出張の意義を説得できれば、スイスの雪山へ通訳やカメラマンなしで1人で取材へ行ったり、ブラジルの金メダリストの実家へ、よくわからないまま1人で行ったり…。
営業に異動しても、スポンサーとして初めてテレビ出稿するミニ番組や特番を成立させるとことができました。
上司たちも、温度感の高いいろいろな経験をしているからこそ、テレ東ならでは?のアイディアやプランを後押ししてくれるのだと思います。
生まれながらの「ピンチはチャンスに。」精神が溢れているところ。
それを会社全体で体現しているところが魅力であり強みである気がします。
テレ東いつも1人でかわいそう
Q2.「これって、テレ東っぽい!」と感じた“テレ東あるある”エピソードを教えてください!
入社3年目、フィギュアスケートを担当していたときのこと。荒川静香選手が金メダルを獲得した2006年のトリノ五輪以降、フィギュアスケート界は空前の大ブームが巻き起こりました。
当然、他局は大人数の担当を配置、7〜8人体制で選手の取材や関係者などとの出演折衝をしていく中、テレビ東京はいつまでたっても自分1人で現場を駆け回る日々…。
最初はフィギュアスケートの文化が理解できず、選手たちとの関係値も全くなかったので、正直とても苦労していました。
ただ現場へめげずにずっと通っているうち、本来はライバル関係なのにだんだん他局や関係者から「テレ東いつも1人でかわいそう」みたいな空気が漂い始めました。
ある海外取材では、あまりにも不憫に思った某局のベテランカメラマンさんから「いつも大変だねー。マイクないんだろ?これ使えよ」と音声の分配をしていただいたりしました。
自局のポジションやキャラを上手に利用すること。これこそ「テレ東あるある」だと思います。
「涙、涙のソチ五輪」と「初めての寝坊」
Q3.自分史上最悪のやっちまった仕事もしくは自分史上最高の忘れられない仕事は何ですか?
【スポーツ局エピソード】
2014年に、ソチ五輪のディレクターを担当していた際のこと。テレビ東京は、2月15日にフィギュア男子フリー直後のハイライト枠を担当していました。
羽生選手の金メダル獲得、髙橋選手の最後の五輪挑戦など話題があったので、なんとか皆さんに見てもらえるような番組にしたいとその思いを燃やしていました。
東京のスタジオには当時引退したばかりで、スポーツキャスターになっていた織田信成さんに出ていただくために、事前に自ら出演交渉。
他局もオファーしていたそうですが、現役時代に取材していたこともあり、テレ東の番組に出演してもらえることになりました。
そしてソチの現場では、フリー直後の羽生・町田・髙橋の3選手へ出演交渉して、本番当日、日本とロシアとの中継が始まりました。
それまで男子フィギュア界を牽引してきた関西大学の先輩後輩だった髙橋さんと織田さん。
ソチ五輪代表に滑り込みで切符を取った髙橋さんは当時、調子が全く上がらず、不調な状態が続いていました。
苦悩しながら何度も何度もジャンプに挑むその姿を、関大のリンクで目にしていた織田さん。とても本番が心配だったという思いがあったといいます。
その気持ちが東京とロシアとのクロストークで爆発しました。
東京のスタジオにいた織田さんは、髙橋さんの苦労や達成感を察し、感極まって涙したのです。
もはや金メダルを獲得した羽生選手よりもインパクト十分だったその涙は放送中にTwitterのトレンドで「信成くん」がランキング上位になったほど。
話題をかっさらった織田さんはその後、CMやドラマなど、多方面で大活躍されました。
実はその2日前にも、涙の中継が。
ノルディック複合の中継で、テレビ東京のメインキャスターを務めていた荻原次晴さんも後輩である渡部暁斗選手が個人で20年ぶりの銀メダルを獲得したその姿を見て自分の担当している生放送中に"男泣き"。
テレ東「涙、涙のソチ五輪中継」と思わぬ副産物を演出でき、いろいろなところで取り上げられました。
今でも関係者の皆さんとは繋がりがあり、思い出話になることもしばしば。異国のロシアでの忘れられない一コマです。
【営業エピソード】
スポーツ局から営業局へ異動した2016年10月。入社以来、初めて現場以外の部署へ異動したこともあり、まるで転職したような緊張感が、日々ありました。
当時としては、営業の知識は皆無、右も左も正直わかりません。
そんな中、比較的若手が担当する役割に就いたこともあり、広告会社ではベテランの自分は腫れ物に触るような対応が続き、思うように売上も伸び悩んでいました。
そんな際に1人で某広告会社の担当になり、年度末の3月に御礼会がありました。
その幹事に任命された自分は、「なんとかここで強く印象付け、理解してもらおう」と思っていました。
営業の常識はよくわかりませんでしたが、だったらこれまでの自分を最大限に生かそうと思い、これまで取材したアスリートや関係者に可能な限り「この御礼会のためだけの」オリジナルグッズをかき集めました。
松山英樹選手のマスターズでのフラッグ、大谷翔平選手の日ハム時代のサインユニフォーム、伊藤美誠選手のサイン入りラケット…。
協力していただいた甲斐もあり、御礼会は予想以上の盛況ぶり。
おかげでそれ以降、コミュニケーションもとりやすく売上は上がりました。
が、極度の緊張感だった当日、「会が無事終わった」という安堵感で気持ちが緩み、その後、お酒の影響もあり、いまでも当日の記憶がまったくありません。
翌日も人生で初めての寝坊する始末。
入社して最大の失敗でした。その節はご迷惑をおかけしました。
これまでに登場した「中の人」たち
伊藤隆行:モヤモヤな伊藤P 続きもあります!
湯面由香里:いつも笑顔の「音のプロ」
松丸友紀:プロデューサーもやってるアナウンサー
真船佳奈:漫画家でもある編成マン
遠藤哲二郎:テレ東の秘部を作った男
狩野恵里:目指すはアナウンサー界の◯◯王!
清水健:卓球とテニスを追いかけて世界中を飛び回る
岩本朝美:居心地のいい落とし穴を作っちゃった
「中の人」に聞いてみたいこと、ありませんか?
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