爆発力のある人に憧れる「WBS」キャスター|テレ東「中の人」ファイル
テレ東ファンプロジェクトです。今回は、WBSキャスターを務める角谷アナウンサー。採用試験やモーサテキャスター時代の話など詳しく教えてくれました!
File.65 角谷暁子(年齢:20代)
所属:総合編成局アナウンス部
仕事内容:「ワールドビジネスサテライト」、「そろそろにちようチャップリン」、BSテレ東「日経プラス9サタデー ニュースの疑問」、「THE名門校」など
欠点は個性になる!と教えてくれたテレ東
Q1.テレ東のどんなところが好きですか?
ずばり、おおらかなところです。
就職活動をしているとき、私にはある悩みがありました。
その悩みとは「私には面白味がない!」ということ。
各局でアナウンサー試験が始まり、順調に(?)落ち続けていたある日。
某局のカメラテスト後、局内のお手洗いで、ある現役の女性アナウンサーにばったりお会いしました。
「試験を受けていた角谷さんよね?」と声をかけていただき、続けて、「角谷さんはそつない感じ。平均点以上は出すタイプでしょう。でもその分、150点は出せないわよね。」と・・・。
おそらくその方は、「だから殻を破ってみたら」とアドバイスをくださったのですが、当時の私に、その言葉はぐさりと刺さりました。結果その局とは、ご縁もなく・・・。
キー局の中では試験の日程が遅いテレ東を受ける頃には、すでにぐったり。結果的に肩の力が抜けた状態で受けたテレ東が、思いがけずひょいっと私を拾ってくれたのです。
それでも、私の頭の中には、「どうして私を採用してくれたのだろう?」という疑問が残っていました。
その「?」は、内定証書を受け取るとき、当時の人事局長の、ある言葉で解消されました。
「いやー、角谷さんは、そつなく安定して何でもこなしてくれそうだから、助かるよ。うちは人が少ないから、若手のうちから何でもやってもらわなくちゃいけないからね!」
何気ない言葉でしたが、私は目からウロコが落ちたような気持ちになりました。
欠点である「そつない」という性質を、「助かる」と受け止めてくれるおおらかさ。
「面白味のない」私を、「何かの役に立てよう」と考えてくれるおおらかさ。
何より、そつないと言えばまだ聞こえの良い、臆病が故の「器の小ささ」を、「安定している」と置き換えてくれるおおらかさ。
私は生まれて初めて、「社会には私を必要としてくれる場所があるのかもしれない」と思うことができました。
帰り道、泣きながら母に電話をかけ、その言葉をかけてもらったことを報告し、「ありがたいね、しっかり役に立たないとね」と言われたことを覚えています。
つまり私は、他局にはないテレ東のおおらかさで、今こうして働くことができているのです。
欠点は、個性にもなって、ときには活用もできる!そう教えてくれたおおらかなテレ東が大好きです。
でもやっぱり、失敗さえも笑いに変えて、150点をたたき出す、爆発力のある人に、憧れます・・・。
(↑おおらかすぎて、女性アナウンサーの妄想漫画を本にしてくれちゃうテレ東。色々な女性アナの爆発力ある妄想が、つまっております・・・)
報道フロアは大切な場所
Q2.テレ東歴代で好きな番組No.1は何ですか?どんな思い出がありますか?
「モーサテ」、そして「WBS」です!
No.1を聞かれているのに2つ・・・ごめんなさい。
もちろん担当している(担当してきた)バラエティ番組もどれも大好き、大切です。
その中でも、学生のころから「報道」に携わりたいと思っていた私にとって、この2つの番組は大切な存在です。
新人の研修明け、いきなり担当し始めたのが「モーサテ」でした。
呪文のようなマーケット用語に、日々移り変わる数字、しかも深夜1時起き・・・
あまりにもちんぷんかんぷんで、焦って「経済がイチからわかる本」を買いに走った日が昨日のようです。
番組の先輩方は、「こんなこと角谷にやらせて平気かなー?」と笑いながらも、株の専門家とのコーナーも任せてくださるようになりました。
確実に力不足!!でしたが、「やらせてみよう!」とチャンスをくださって、小さな芽が少しでも早く成長するよう、たくさん水をかけ、時には強い日の光を浴びせ・・・と、育ててくれた「モーサテ」。
「モーサテ」を制作する皆さんのことを考えるだけで胸がぽっとあたたかくなるほど、大切な番組です。
(↑大好きなモーサテファミリー)
(↑卒業時には、番組を離れられたスタッフさんからメッセージが・・・泣)
そんな「モーサテ」を卒業し、入社5年目になった今年の春から、「WBS」のフィールドキャスターを担当しています。
「WBS」では、ディレクターさん、カメラさん、音声さん、フィールドキャスターの4人で日々の取材に出向くことが多いのですが、「これはどう撮ったらいいか?」「どんなところがニュースか?」など、教えていただきながら、相談しながら1日一緒に取材をすると、私たちは仲間なんだ!とアツい気持ちになるのです。(私だけかもしれませんが)
夜のOAでも、スタッフの皆さんが、何とか歴の浅い私を育てようとしてくださっていて、「少しでも早く頼られる存在になりたい」と焦る日々です。
放送終わりはいつも、「どうしてもっとうまくできないかな」「ひとりよがりな取材になっちゃったな」と落ち込みますが、それもいつか成長の糧になると信じて・・・
私にとって、「モーサテ」と「WBS」のスタッフの皆さんが並ぶ報道フロアは、なんだか心のほっとする、でも同時に「もっと成長したい」と心が駆り立てられる、大切な場所なのです。
飛べなかったヘリコプター
Q3.自分史上最悪のやっちまった仕事、もしくは、自分史上最高の忘れられない仕事は何ですか?
「やっちまった」は沢山ありすぎて・・・
「そつない」などと自分で書いておきながら、入社2年目くらいまでは、思い出すだけで息がヒュッとつまるような失敗もしてしまっていました。
・・・そのお話は、もっともっと会社の役に立ってから、することにいたします。
忘れられない仕事、真っ先に思い浮かぶのは、「飛べなかったヘリコプター」です。
テレ東の夏の風物詩、歴史ある「隅田川花火大会の生中継」。
新人アナがヘリコプターに乗って上空から花火をリポートすることが恒例となっています。
私も、浴衣を着て朝早くからヘリポートに入り、生中継を今か今かと待っていました。
その日はあいにくの曇り空。
花火が上がり始めて少し経つと、小雨がぱらつき、次第に雨脚が強くなってきました。
そして機長から、「この雨風だと、ヘリ、飛ばせません・・・」と。
結局、ヘリポートに停めたヘリの前から、「残念ながらヘリを飛ばすことができませんでした!」という中継を入れることに。
新人の出番をつくってあげようとしてくださったスタッフさんの心遣いにも感動しつつ、忘れられない日となりました。
(↑入社1年目。雨のせいで…の顔です。)
その翌年、新人アナが男性だったこともあり、私が再度ヘリコプターに!
晴れて無事、上空からリポートすることができました。
(↑入社2年目。晴れて飛べました!!!)
さらに入社3年目からは、繁田アナの後を継いで、高橋英樹さんと司会を務めることに。
気づけば、隅田川花火生中継、とっても縁の深い番組になっていました。
(↑入社3年目。思い入れのある番組になりました。)
他にもたくさん、思い出深い、番組、現場があります。まだまだこの先も…どんな未来が待っているのでしょう。
これからもおおらかなテレ東の役に立てますように・・・
これまでに登場した「中の人」たち
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